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マークシート採点の仕組み。OMR・OCR・スキャナの違いを解説

突然ですが、

こちらの画像内にあるマークをOCRやスキャナで読み取ると、

マークとして正しく認識できると思いますか?

マーククイズ

実は、マークをしていない空欄も含めて、

“すべてマーク有り”

と認識してしまいます。

これは、

読み取る機器によって認識方法が違う

ことが原因です。

では、どういった機器であれば正しく読み取れるのか?

また、それぞれの仕組みがどうなっているのか?

この記事では、

マークシートの仕組みやOMR・スキャナとの違いなどついて詳しく解説していきます。

マークシート採点の仕組み

マークシートの採点方法は、

マークシート上にある選択肢の中から、鉛筆などでマークされた箇所を選別します。

採点ソフトなどにあらかじめ登録されている正答データと照合します。

採点の仕組み画像

一致すれば“正解”、不一致であれば“不正解”とするシンプルな採点システムです。

読取方法は?

光学式マーク認識OMR

光学式マーク認識 (OMR)は、光源&光センサーによってシートに塗られた

黒色マークを直接認識する仕組みです。

光の反射

光センサーにて光の反射率(反射量)によって認識するため、

マークは光に対して、反射と吸収するものでなければいけません。

シャープペンシルに比べて鉛筆は黒鉛の量が多く、

正確な認識ができる為、マークシートには鉛筆(HB、B)の利用が推奨されています。

塗られた面積や濃度によってレベル0~F(16段階)で表記し、

目視による人の判断に最も近い為、精度は抜群です。

光学式マーク認識 (OMR)は、

マークの有無と濃淡を専用センサーで認識するため、

読み取り精度が高く、読み取りミス(消し残し、汚れ等の識別) がないことが最大の特長です。

シートデザインが白黒であっても認識可能です。

白黒マークシートデザイン

カンニング防止を目的に作成された、

「白黒のマークシートデザイン」

特徴的でインパクトのあるマークシートデザインを選べるのは、OMRにしかないメリットです。

解答者への印象アップにもなるとのことで、細部にもこだわる学校が年々増えています。

マークシートデザインのご相談はこちら>

科目別に配色を変えてインパクトのあるマークシートデザインにすることも可能です。

文字認識OCR、複合機・スキャナ

現在では、専用の読み取り機が無くても、

文字認識OCRや複合機・スキャナでマークを識別できる仕組みがあり、

安価に導入することが可能です。

仕組みとしては、

読み取った画像情報をソフトウェア内部でデータ化し、マークの位置を認識します。

画像データには、

印刷された枠などのデザインに対して、

ドロップアウト(色を取り除く)処理でフィルターをかけ、

マークだけを残して認識する技法が使われています。

その為、

濃い色のマークシートでは、マーク自体も薄くなってしまう為、

OCRや複合機では指定されたドロップアウトしやすい色や薄い色でしか、

シートデザインが作れないというデメリットがあります。

ドロップできないシート
ドロップアウトできない
ドロップできなかった画像
ドロップアウト処理後

最新型のOMRではマークを識別するだけでなく、同時にイメージ画像をスキャンしておくこともできます。

OCRやスキャナではドロップアウトできない濃い色であっても、

最新型のOMRではマークがはっきりと認識できます。

イメージ画像
イメージ画像
OMRのドロップアウト処理後のイメージ画像

最新型のOMRはこちら>
※OMR製品用の別ページへ移動します。https://saitentool.jp/omr/

電気伝導性完治方式

光学式マーク認識 (OMR)が開発される前は、電気伝導性感知方式が利用され、

マークシートの読み取りが行われていました。

電気伝導性感知方式は、鉛筆の芯の黒鉛の電気伝導性を感知して、

マークの位置を直接認識する仕組みです。

しかしながら、19世紀後半以降、

電気伝導性感知方式から光学式マーク認識 方式(OMR)に取って代わり、

現在では、電気伝導性感知方式は使われていないマークシート採点の仕組みとなりました。

OMRとOCR・スキャナそれぞれの読取精度は?

OMR-光学式マーク認識-の場合

メーカーによって精度の差はあるものの、

当社が扱うScantron社のOMRとマークシートの組み合わせであれば、

読取精度100%を保証しています。

それほどマーク読取精度は高い為、

ミスの許されないセンター試験や国家試験では、

現在もScantron社のOMRが採用されています。

OCR・スキャナなど-画像認識-の場合

読取精度は99.9%と言われており、

一見読取精度が高いように見えますが、数値に惑わされてはいけません。

言い換えれば、1000文字中1文字の誤読が発生し、

50問の試験では、20人中1人の採点に誤りが出ます。

そして読取の仕組みがOMRとは大きく異なるため、

ドロップアウト処理を行う過程でマークが薄くなり、

消し残し・消しゴムのカス・汚れなどの外的要因を含めると、さらに精度が落ちます。

結果としてマーク判定が甘くなり、意図しないマークを拾ってしまい、

ダブルマークエラーが頻発します。

誤読が多いとどうなるの?

採点ミスが発生するだけではなく、もっとも厄介なのが”ダブルマークエラー”です。

本来、択一の設問をダブルマークすると、エラーが何度も発生し、

その都度マークシートを確認・読み直しという修正の手間がかかります。

そうすると、採点業務が思うように進まず膨大なタイムロスが発生してしまいます。

結局どちらがいいの?

入試や資格試験など

読取認識の違いで、読取精度が大きく異なり、

マーク認識の精度は圧倒的にOMRが優秀です。

その為、入試や資格試験などのミスが許されない場面ではOMRが最適です。

導入コストだけを見て判断をせず、

ミスがおきない安全性や、誤読による修正コストがかからない、

という点も考慮して選ぶことがベストだと考えます。

導入費用はこちら>

アンケート集計など

OMRはマーク読取の専用機ではありますが、

アンケート集計などの為に、高性能なOMRを購入することは得策ではありません。

簡易的な運用の場合は、スキャナなどで十分です。

ただし、処理件数が大量になると読み取り速度も重要視されるので、

高速処理が可能なOMRを選定すべきです。

状況に合わせた読取機の選定を推奨いたします。

選ぶポイントは?

”誤読を許容するか”

そのテストが生徒にとって、

“人生を左右するような重要なテストか”など、

合否がはっきりする入試や資格試験の場合、

誤読があっては大事に発展するリスクがあります。

学校の信用問題にもつながりますので、機器選びは慎重に行う必要があります。

OMRについてのご相談はこちら>

まとめ

マークシート採点の仕組みと、

OMR・OCR・スキャナの認識の違いについて解説いたしましたが、

用途に合わせた機器をしっかりと知識を深めて選んでほしいと思います。

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